生ウニ丼
積丹の生ウニしか使用しないウニ丼屋
丼ぶりの直径は約13cm、生ウニは約130g使用。
お食事処うろこは、6月~8月のウニ漁が行われる3ヶ月間、当宿の宿主がウニ漁に出漁した日または積丹産の生ウニの在庫のある日のみ、お昼の1~2時間程度だけ営業する個人のお客様用食堂です。
シケの日もあるので毎日の営業は行っておりません。
お客様にはご不便をおかけしますが、営業状況は当サイトや各SNSで発信しておりますので、ご来店の際には事前にご確認くださいますようお願いいたします。
営業日には、完全無添加、本物の生ウニ丼をご提供いたします。
島武意海岸の駐車場横の【食堂 鱗晃(りんこう)】と、当店【お宿 鱗晃荘(りんこうそう)/お食事処 うろこ】 とは別のお店となります。お間違いのなきようお願いいたします。
当店では、生うに丼には、『積丹産の生うに』しか使用しません。
お客様にはご迷惑をおかけいたしますが、地元産の生ウニだけをお出しするため、漁期間中、毎日の営業はできません。
積丹のウニ漁の解禁は、6月~8月の3ヶ月間のみ。約90日間です。
しかし、自然が相手のため、シケの日もあります。
ウニ漁は磯船という小型船で漁をするため、どれだけ晴れていても、波の無い日(べた凪)にしか漁は出来ず、繊細なものです。
また、ウニ漁師の個人判断で出漁するのでは無く、町内の各地区ごとにある浅海部会にて、なぎ・シケを見極めて出漁・休漁の判断を行います。
港や漁場によって風当りが異なるため、同じ積丹町内でも、出漁する地区と休漁する地区に分かれるケースもあります。
当店のある積丹入舸地区の平均の出漁日数は、90日間のうち、20日前後。
およそ4日に1回しか出漁できません。
生ウニは冷凍などの保存ができない食材。ストックしておく事もできません。
他の産地のウニを買い付けてお出しすることは簡単ですが、わざわざ積丹までお越し頂いたお客様に地物以外はお出しできません。
また本業がお宿のため、ウニの在庫が少ない場合はご宿泊のお客様に生ウニを優先的に使用するため、食堂の営業ができない日も多々あります。
お客様には大変ご迷惑をおかけしますが、本物のウニ、地物・積丹産のウニだけをご提供するため、食事処は、当店のオーナーがウニ漁に出漁した日、又は当店の信用する腕のある地元漁師が水揚げした生ウニの在庫がある日のみの営業とさせて頂いております。
当サイトや、facebook、twitter、インスタグラムで、出漁状況、営業状況を発信しておりますので、ぜひチェックしてください♪
一般的に海鮮の丼物では、大葉(しそ)や大根のケンが魚介と一緒に丼に盛られています。
当店では、白米の甘さと生ウニの甘さを存分に召し上がって頂きたくて、生ウニ丼には、大葉や大根は乗せていません。
飯の上には、ウニのみ。
しかも、ご飯が見えなくなるまで、生ウニを盛る。これが当店の生うに丼の信条です。
その量は、約130gです。
寿司の生ウニ軍艦、1カンのウニの量は、およそ8g~10gといわれています。
またご飯は、酢飯ではなく普通の白米です。
国産ウニの半数を占める北海道産ウニの中でも、特に高く評価されている積丹産の生うに。
当然、鮮度管理、処理技術、何よりも漁師の腕が命です。
ウニは雑食の生物です。ウニが生きていくためには海の中の何を食べてもいいのです。
しかし人間が食べるには、良質な昆布を食べて育ったウニが最高。
船の上で、ウニを1個取るたびに、ウニの殻を割って味を確かめていたら、日が暮れてしまいます。
潮目や昆布の生育状況を見極め、殻を割らずとも、色が良く、甘みがあって、とろけるような食感のウニを獲る。
それがウニ漁師の技術です。
当店の店主はウニ漁30年以上のベテラン。間違いのないウニを獲ってきます。
また、獲ったウニを素早く処理するのも鮮度維持には欠かせません。
ウニの殻を割り、身を崩さないように取り出し、ピンセットで1つ1つ不純物を取り除く。
これを素早く行うのには、熟練の技術が必要です。
当店では、店主が獲ったウニをすぐに運び入れ、自分の店で殻割り~処理までを、衛生管理を徹底した作業場で行います。
ウニの漁は漁業権ですが、ウニの処理を行うには、水産加工の免許が必要です。
漁 ⇒ 処理 ⇒ お客様へご提供。
店主の漁と、自店での処理。
だから、獲りたての新鮮で、衛生的な生ウニをご提供できます。
しかも、仕入れではなく、海から獲ってくるので、仕入れ原価はかかりません。
量もたっぷりお出しできます。
生ウニは崩れやすく、また日持ちがせずに冷凍もできません。
生ウニに、ミョウバンなどの薬剤を使用すると型崩れを防ぎ、身も膨らんで見栄えも良くなり、また日持ちします。
折詰のウニは、板にキレイに並んでいます。
本来、ウニはとろけるようなもの。薬剤を使用しなければ、あのように板にキレイに乗りません。
一方で、薬剤を使用することにより、ウニ本来の甘さが消えて、苦み、臭み、エグみが出てしまいます。
つまり、本来の生ウニの味とは全くかけ離れてしまうのです。
『 ウニが苦手 』 なお客様がいらしゃいますが、『 薬剤の苦み 』 を 『 ウニの味 』 と思っている方が非常に多くいらっしゃいます。
当店では、全ての工程で一切の薬剤は使用しません。
濃厚な甘さ、深いコク、とろける食感。
ぜひ、本来の生ウニの味をご堪能くださいませ。
積丹のウニ漁期は、6月~8月の3か月間のみ。
それ以外の時期はたとえ漁師であってもウニを獲ることはできません。
また、ウニは保存が効きません。
冷蔵保存でも、4~5日が限界。それ以上になると身が溶け出します。
また、生ウニは冷凍すると、解凍した時に細胞が潰れ、ドロドロの液状になってしまうのです。
生鮮品の冷凍技術が向上した現在においても、冷凍した生ウニを元のように解凍する術はありません。
生ウニを冷凍した商品も他産地では販売されていますが、『半解凍でたべてください』という注意書きがあります。
完全に解凍したら身が溶けてドロドロになるので、半分凍ったまま、形のある内に食べる、というものです。
当然、生ウニとは全く違う食べ物になってしまいます。
つまり、積丹産の生ウニが食べられるのは、6月~8月のみ。
1年に3か月だけの味です。
当店では、バフンウニ【赤ウニ】の生ウニ丼はご用意しておりません。
道東方面と違って、積丹の海に生息するのは圧倒的にムラサキウニ【白ウニ】が多いのです。
価格はバフンウニの方が高いので、『 バフンウニ 』 = 『 高級 』、『 バフンウニ 』 = 『 ムラサキウニより旨い 』という意識が定着しております。
しかし、当店ではそうは考えておりません。
バフンウニの価格が高いのは、単に数が少ないからという理由です。
もちろん、積丹のバフンウニも美味しいのですが、バフンウニは 『 甘みが非常に強い 』 という特徴があります。
ウニ丼にした場合に、赤ウニの強すぎる甘みは、白米とアンバランスで、1杯食べ終えた時に、クドいと当店では考えます。
白米とのバランスが抜群で、ウニの甘みを十分に感じながら、1杯ペロっと食べられる。
それが白ウニです。
メニューは生ウニ丼のみ
ご用意できるメニューは基本的に『生うに丼』のみとなっております。
その他のメニューがご用意できる日には別途お知らせ欄や各SNSでご案内いたします。
※ドリンク類のご提供は行っておりません。
2024年シーズンの価格
生うに丼 …… 4,300円(税込)
(丼ぶり直径約13cm/生ウニ約130g)
お味噌汁、小鉢、お漬物付き
昨今の物価上昇の中で、当店においても、各種仕入れ費、人件費、水道光熱費、燃料費、消耗品費など、食材からトイレットペーパーに至るまで、全てにおいて値上がりしており、断腸の思いで、今シーズンは昨季より値上げし、上記の価格とさせて頂きます。苦渋の決断ではございますが、ウニの量・ボリュームで比較した場合、町内他店よりもお得な価格設定かと思います。お客様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
お味噌汁、小鉢、お漬物付き
お味噌汁、小鉢1品、お漬物が付きます。
お味噌汁は、積丹産の魚介のアラ汁や、積丹産の海藻のお味噌汁など日替わりで。
小鉢やお味噌汁も全て当店の手作りで、積丹産の素材を使用しています。
積丹のウニはなぜ旨い?
ウニの多くは栄養価豊かな海藻を食して育ちます。
積丹半島のウニの好物は粘りの強い細目昆布。
雑味が少なく優しい美味な細目昆布の特徴がウニの味に出ます。
上質なことで有名な利尻昆布は磯の香りが強い為、乾燥させてから1年間寝かされることが多いそうです。
つまり、利尻昆布は素晴らしいが故に、生の状態では、ある意味で昆布らしい性質が強すぎるかもしれません。
その利尻昆布を食して育つウニには、どうしても利尻昆布の持ち味がストレートに出がちです。
もちろん、それはそれで魅力的なウニに育ちます。
それに対して積丹のウニは純な味が魅力です。ウニ本来のクリーミーな甘みが際立ちます。
積丹ウニの希少性
国産ウニの半数以上を占めるのが北海道産のウニ。
その中でも『生ウニのメッカ』として道民から最も人気なのが積丹産のウニです。
しかも、積丹町内で水揚げされた生ウニは、その多くが町内で消費されるため、あまり町外に流通する事がありません。
まさに『産地でしか味わえないウニ』なのです。
豊かな山々と美しい海
積丹半島は火山半島です。
ミネラル豊富な土壌は豊かな森を育てます。
また森から流れる『積丹川』や『余別川』は原始の姿を残す川。
保護河川として通年で釣りが禁止されている清流と、南からの対馬海流が、寒い北海道にあって豊かな海を育みます。
北海道で唯一の海中国定公園に指定される透明度の高い海で育ったウニは格別の食味を醸し出します。
店主のウニ漁
店主のウニ漁の様子を撮影した動画です。
磯船に乗り、寝そべるような体勢で『ガラス』と呼ばれる大きな水中眼鏡を歯で噛んで固定し、小型の船外機で船の位置を微調整しながら10m以上の長さの柄の付いた網でウニを獲っていきます。
1日のうちに漁が許可される時間帯と、1日の水揚げ量が決められています。
決まった時間内に、既定の量を獲り、かつ、色やツヤ、甘みの良いウニを獲るには、経験と腕が必要です。
(番組取材用のため実際の漁とは若干違います)
生ウニ丼が出来るまで
店主が獲ってきたばかりのウニ。
積丹の入舸地区では、1日2カゴまでの制限があります。
まだ動いている新鮮なウニです。
積丹の海水と同濃度の塩水の中にウニの身を取り出していきます。
崩さずに、かつ素早く取り出すには熟練の技術が必要です。
(衛生上海水は使用できません)
海中に生息しているウニの殻の中は海水で満たされており、作業中に塩水を使用する事でお客様にお出しするまで、ウニ本来の風味が損なわれません。
ピンセットを使って、身を崩さないように、内臓やトゲを取り除いていきます。
細かさと速さが求められる、非常に繊細な作業です。
最終チェックです。
崩れた身や、色、ツヤの優れないものは、ここで選別されます。
出来上がったウニはお客様のもとへ!
濃厚な甘さ、とろける食感、深いコク。
ウニ本来の味をお楽しみください。